外科は一般的には消化器外科と理解されがちですが、消化器外科が対応するのは消化管（胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門）と肝臓・胆嚢・膵臓です。 また、肺の疾患を扱う呼吸器外科、心臓や血管を扱う心臓血管外科、乳腺外科、甲状腺外科があります。
当院では上記すべての外科疾患に対応できるスタッフが所属し、2名の常勤麻酔科医とともに緊急手術も常に対応できる体制を整えております。
　
主な疾患
　１，消化器外科：胃癌、大腸癌、胆石症、鼡径ヘルニア、虫垂炎、痔核、腸閉塞等
　２，呼吸器外科：気胸、肺良性腫瘍、肺癌等
　３，血管外科：急性および慢性動脈閉塞、動脈瘤、静脈瘤、リンパ浮腫等
　４，乳腺外科：乳癌、良性乳房腫瘍
　５，甲状腺外科：甲状腺癌、バセドウ病等
　

当院は２０１６年より日本消化器外科学会認定施設として宮崎県で９番目に認定され、 現在も県北で２つしかない認定施設の役割を２４時間対応で担っています。 スタッフも入れ替わり現在の主流となった低侵襲手術の急患手術への対応も認定当時より導入し、 今では急性虫垂炎はほぼ全例を腹腔鏡で行い早期退院（術後２日が多い）出来るため、 患者さんや家族から喜ばれています。
胃癌や大腸癌も基本は腹腔鏡ですが、悪性疾患の場合は根治性との兼ね合いから敢えて 開腹で手術することもあります。２０２１年より鼠径ヘルニアも腹腔鏡手術で対応を始め、 腸閉塞に対しても可能ならば腹腔鏡で臨み、同じ結果が得られるなら低侵襲での手術を行うため 日々研鎖を積んでいます。
また宮崎大学のスタッフが日勤・当直で当院に来院するため極めて大学との風通しもよく、 大学への未受診入院や大学での術後の県北の患者さんの継続治療・診療を日向で行い、 必要に応じて当院と大学で患者さんが行き来しています。 　

　足の動脈が狭窄や、閉塞した場合には “歩くとふくらはぎが痛い” が休むとよくなる等の症状がでます。 さらに重症になると “潰瘍” が生じ感染を併発して切断に至る場合があります。 適切な治療（ステント治療、バイパス手術）により長時間の歩行が可能になり、潰瘍も治癒させることができます。 静脈が原因で潰瘍 ができることもあります。静脈性潰瘍は治りにくいですが、外科的に血管を治療し内科治療を加える ことで治癒が可能です。
　逆に血管が膨らむ状態は 動脈瘤と静脈瘤 があります。 動脈瘤は破裂の危険性があり、下肢の静脈瘤は女性に多くみられどちらも外科手術が可能です。 　
　

動脈性潰瘍（治療前後）

静脈性潰瘍（治療前後）